Meta広告やアフィリエイトを学んでいると、「景表法」という法律を目にする機会があります。
広告では商品やサービスの魅力を伝える必要がありますが、成果を求めるあまり、実際より良く見せたり、根拠のない数字を使ったりすれば問題になる可能性があります。
また、Metaの広告審査を通過したことと、日本の法律に適合していることは別の話です。
広告クリエイティブや記事LPを作る側として、どこまで表現してよいのかを判断するためにも、まず景表法の基本を理解しておく必要があります。
この記事では、Meta広告・アフィリエイト運用を始める前に知っておきたい景表法の基本を整理します。
この記事で分かること
- 景表法がどのような法律なのか
- 優良誤認と有利誤認の違い
- Meta広告で注意したい広告表現
- アフィリエイトとステマ規制の関係
- 広告や記事LPを作る際の確認ポイント
景表法(景品表示法)とは?
一般に「景表法」と呼ばれている法律の正式名称は、**「不当景品類及び不当表示防止法」**です。
商品・サービスの品質や価格などについて、実際より著しく良い・有利であると消費者に誤認させる表示などを規制しています。また、過大な景品類の提供についても規制があります。
広告を作る側から考えると、
「商品を魅力的に伝えてはいけない」のではなく、「消費者が誤った判断をするような見せ方をしてはいけない」
と理解すると分かりやすいでしょう。
Web広告だけの法律ではないため、Meta広告、記事LP、Webサイト、SNSなどで行われる表示も無関係ではありません。
優良誤認とは?
Meta広告やアフィリエイトで、まず理解しておきたいのが優良誤認表示です。
優良誤認とは、商品・サービスの品質や内容について、実際よりも著しく優良であると消費者に示したり、競合商品より著しく優れていると事実に反して示したりする表示です。消費者庁は、故意ではなく誤って表示した場合でも規制対象となり得ると説明しています。
例えば、根拠がないにもかかわらず、
「必ず成果が出る」
「誰でも成功できる」
「業界No.1」
などと表示すれば、問題になる可能性があります。
重要なのは、単純に「絶対」「100%」という単語そのものが禁止されていると覚えることではありません。
その表示を裏付ける合理的な根拠があるのか、実際の商品・サービス以上の印象を与えていないかを見る必要があります。
有利誤認とは?
もう一つが有利誤認表示です。
こちらは商品・サービスの内容ではなく、価格などの取引条件を実際より著しく有利に見せる表示です。
例えば、
「通常10万円 → 今だけ5万円」
と表示していても、実際には通常10万円で販売していた実態がないのであれば、消費者に実際以上にお得だと思わせる可能性があります。
「期間限定」「今だけ」「○%OFF」などは広告で強い訴求になりますが、強いからこそ、その根拠を確認してから使用する必要があります。
アフィリエイトの場合も、広告主のLPに書かれている価格やキャンペーン内容を自分なりに強調する際は、元の条件を正確に確認することが重要です。
Meta広告の審査通過=法律上問題なし、ではない
Meta広告にはMeta独自の広告基準があります。
そのため広告を出稿すると、「Metaの審査に通るか」という点に意識が向きやすくなります。
しかし、Metaの広告審査と日本の法律は別の基準です。
Metaの審査を通過したからといって、景表法を含む日本の法令への適合が保証されるわけではありません。
逆に考えれば、広告を作る際には、
Metaの広告基準に問題がないか
+
日本の法律上問題のある表示になっていないか
という両方の視点が必要になります。
広告運用を学ぶうえでは、この区別を持っておきたいところです。
アフィリエイトでは「広告主が言っているから大丈夫」と考えない
アフィリエイトでは、自分の商品ではないものを紹介します。
そのため、
「広告主のサイトに書いてある内容だから、そのまま広告に使っても問題ないだろう」
と考えてしまいそうになります。
しかし、広告主の説明を切り取ったり、強調したりすることで、元の意味とは違う印象になることもあります。
例えば「最大○○円」という条件付きの数字から「最大」を外せば、意味は変わります。
調査結果や実績を使う場合も、調査対象・期間・条件などを無視して数字だけを強調すれば、読者が受け取る印象が変わる可能性があります。
したがってアフィリエイト広告でも、自分が作った広告・記事LPがユーザーにどのように理解されるかまで確認する必要があります。
ステルスマーケティングも景表法の対象
2023年10月1日から、広告であることを一般消費者が判別しにくいステルスマーケティングも景品表示法の規制対象となっています。
アフィリエイトでは特に関係する部分です。
消費者庁は、アフィリエイトサイトの冒頭に「このサイトはアフィリエイト広告を利用しています」などと記載する方法について、単に文章が存在すればよいのではなく、文字の大きさや色なども含め、一般消費者に広告であることが明瞭に伝わる必要があると説明しています。
つまり、
「どこかに小さくPRと書いておけばよい」
という考え方では不十分な場合があります。
なお、景表法上のステマ規制の直接の対象は原則として商品・サービスを供給する事業者(広告主)であり、広告主から依頼を受けたアフィリエイター等が常に直接の規制対象になるわけではありません。
ただし、アフィリエイトサイトを運営する側としても、広告であることを読者に分かりやすく伝える運用は必要です。
広告を作るときは「根拠」を確認する
景表法を学んでいて感じるのは、広告表現を弱くすることが目的ではないということです。
重要なのは、強い表現を使うなら、その強さに見合った根拠があるか確認することです。
例えば、
「利用者○万人」
「満足度○%」
「業界No.1」
「通常価格○円」
といった数字は、広告クリエイティブでは非常に目立ちます。
だからこそ、
「その数字の出典はどこか」
「いつの数字なのか」
「どのような条件で算出されたのか」
「現在も使える数字なのか」
まで確認してから広告へ使用する必要があります。
広告主から提供された素材であっても、条件や使用ルールが指定されている場合は、それに従って使用します。
Meta広告・記事LPで確認したいポイント
広告を作成したら、「CTRが上がりそうか」だけでなく、表示内容を一度確認する習慣を作っておくとよさそうです。
特に、事実より良く見せていないか、価格や割引条件は正確か、No.1・満足度・実績などの数字に根拠があるか、条件付きの情報から重要な条件を落としていないか、広告であることが読者に分かるか、といった点は確認しておきたいところです。
広告クリエイティブだけを見るのではなく、広告 → 記事LP → 広告主LPまでユーザーが見る情報の流れを確認することも重要です。
まとめ
景表法は、商品やサービスについて消費者が誤った判断をするような不当な表示などを規制する法律です。
Meta広告・アフィリエイトを始めるうえでは、特に優良誤認・有利誤認・ステルスマーケティング規制を理解しておく必要があります。
今回整理して分かったのは、「強い広告表現を使わない」と単純に考えるのではなく、
その表現は事実なのか。
根拠を確認できるのか。
条件を省略していないか。
ユーザーに誤解を与えないか。
という視点で広告を見ることが重要だということです。
広告の成果を追いながらも、表現の根拠を一つずつ確認する。この基本を、実際のMeta広告クリエイティブを作る際にも意識していきたいと思います。
※本記事は景品表示法の基本的な考え方を学習目的で整理したもので、個別案件についての法的助言ではありません。広告表現の適法性について判断が必要な場合は、消費者庁の最新情報や専門家等をご確認ください。2026年8月時点の消費者庁公表情報を確認して作成しています。

