LP(ランディングページ)は、一度作ったら完成というものではありません。
実際に広告を配信すると、
「LPへのアクセスはあるのに申込みが少ない」
「ファーストビューで離脱している」
「CTAがあまりクリックされていない」
といった問題が見えてくることがあります。
そこで必要になるのがLPの改善です。
ただし、見出し・画像・CTAなどを感覚だけで一度に変更してしまうと、何が成果に影響したのか分からなくなります。
そこで利用される方法の一つがA/Bテストです。
今回は、LP内部を改善するためのA/Bテストについて、見出し・画像・CTAを中心に整理します。
この記事で分かること
- LPのA/Bテストとは何か
- 広告のA/Bテストとの違い
- 見出し・画像・CTAのテスト方法
- A/Bテストを進める基本的な流れ
- テスト結果を見るときの注意点
LPのA/Bテストとは?
A/Bテストとは、異なる2つ以上のパターンを表示し、どちらの成果が良いかを比較する方法です。
例えば現在のLPをAパターンとします。
そして、ファーストビューの見出しだけを変更したLPをBパターンとして用意します。
A:
「未経験からITエンジニアを目指す」
B:
「20代の未経験IT転職をサポート」
この2つへユーザーを振り分け、
- どちらのCVRが高かったか
- どちらのCTAがクリックされたか
- どちらの申込みが多かったか
などを比較します。
A/Bテストの目的は、見た目の好みを決めることではありません。
実際のユーザー行動をもとに、どちらが成果につながったかを確認することです。
広告のA/Bテストとの違い
Web広告でもA/Bテストは行われます。
例えばMeta広告なら、
- 画像Aと画像B
- 広告文Aと広告文B
- 動画Aと動画B
などを比較します。
これは主に、広告を見たユーザーがクリックするまでの反応を確認するテストです。
一方、LPのA/Bテストでは、
広告クリック → LP閲覧 → CTAクリック → フォーム → コンバージョン
という、広告をクリックした後の行動を確認します。
つまり、
広告のA/Bテスト=LPへ来てもらうまでの改善
LPのA/Bテスト=LPへ来てもらった後の改善
と整理すると分かりやすくなります。
LPでテストしやすい3つの要素
LPには多くの要素がありますが、初心者が確認しやすいのは次の3つです。
見出し・画像・CTA
いずれもユーザーの行動へ影響しやすく、比較もしやすい部分です。
A/Bテスト① 見出しを比較する
最初にテスト候補になりやすいのが、ファーストビューの見出しです。
ファーストビューはLPを開いた直後に表示されるため、多くのユーザーが最初に確認します。
例えば、
A:「未経験からIT業界へ転職」
B:「20代の未経験IT転職をサポート」
という比較です。
Bでは「20代」という対象者を明確にしています。
結果としてCVRが上がれば、ターゲットを明確にした表現がユーザーへ伝わりやすかった可能性があります。
ただし、結果を見る前からBが良いと決めつけることはできません。
A/Bテストでは、実際のデータで確認することが重要です。
一度に変更する要素を増やしすぎない
例えばBパターンで、
対象者を変更する。
メリットを追加する。
「無料」という言葉を追加する。
文章量も変える。
というように複数の要素を変更すると、Bの結果が良くても何が影響したのか判断しにくくなります。
改善理由を理解したい場合は、
「今回は対象者の明確さを比較する」
というように、変更するポイントを絞る方が分析しやすくなります。
A/Bテスト② メイン画像を比較する
画像もLPの印象を大きく左右します。
例えば転職サービスなら、
A:スーツ姿のビジネスパーソン
B:パソコンを操作する若手エンジニア
という比較が考えられます。
ユーザーが画像を見た瞬間に、
「自分向けのサービスだ」
と感じられるかどうかは、LPを読み進めるかにも影響します。
特に広告からLPへ誘導する場合は、広告クリエイティブとLP画像の一貫性も確認したいポイントです。
広告では若手社会人を見せているのに、LPでは経営者向けのような画像が表示されれば、ユーザーが違和感を持つ可能性があります。
そのため画像のテストでは、
- ターゲットを想像しやすいか
- サービス内容を理解しやすいか
- 広告との世界観がつながっているか
といった点も確認します。
A/Bテスト③ CTAを比較する
CTA(Call To Action)もテストしやすい要素です。
例えば、
A:「申し込む」
B:「無料相談を申し込む」
という比較です。
Bの方が、何を申し込むのかが分かりやすくなっています。
CTAでは、
- 文言
- 設置場所
- サイズ
- 周辺の説明
なども比較できます。
ただし、CTAクリック率だけで判断しないことも重要です。
例えばCTAクリック率が上がっても、最終的なCVRが下がっていれば、必ずしも改善とは言えません。
最終目的が申込みならCVR、広告運用ならCPAなど、最終成果とつなげて見る必要があります。
A/Bテストは「仮説」から始める
A/Bテストでは、何となく変更するのではなく、
「なぜ変更するのか」
を考えます。
例えば、
「ファーストビューで誰向けのサービスか分かりにくいため離脱しているのではないか」
という仮説を立てます。
その場合、
A:現在の見出し
B:対象者を明確にした見出し
を比較します。
また、
「CTAが『申し込む』だけなので何をするボタンか分かりにくいのではないか」
という仮説なら、
A:「申し込む」
B:「無料相談を申し込む」
を比較します。
このように、
問題発見 → 仮説 → 変更 → 比較
という順番で考えると、テストの目的が明確になります。
どこからテストするかはデータで決める
LPには多くの改善箇所があります。
そのため、必ず見出しから始める必要はありません。
例えば、
ファーストビューで離脱が多いなら、見出しや画像。
CTAまで読まれているのにクリックされないなら、CTA。
CTAはクリックされているのに申込みが完了しないなら、フォーム。
というように、ユーザーがどこで止まっているのかからテスト場所を決めます。
A/Bテストも、まず数字を見ることが出発点です。
少ないデータで結論を急がない
A/Bテスト開始直後に、
A:CVR2%
B:CVR4%
となったとしても、すぐにBを採用するのは注意が必要です。
例えば、
A:100人訪問、2件CV
B:100人訪問、4件CV
では、コンバージョン数自体が少なく、偶然の影響を受けている可能性があります。
そのため、
テスト日数だけでなく、アクセス数やCV数も確認すること
が重要です。
小規模な広告運用では、複数のテストを同時に行うとデータが分散してしまうため、改善余地が大きそうな場所を一つずつ確認する方が進めやすくなります。
LP改善の基本は「数字→仮説→テスト」
A/Bテスト自体が目的ではありません。
基本的な流れは、
数字を見る
↓
問題を見つける
↓
原因を考える
↓
仮説を立てる
↓
A/Bテストする
↓
結果を見る
↓
次の改善へ進む
です。
例えば、
「ファーストビューで離脱が多い」
という数字がある。
↓
「誰向けのサービスか分かりにくいのではないか」
と仮説を立てる。
↓
対象者を明確にした見出しをテストする。
↓
CVRや離脱状況を確認する。
という流れです。
この考え方を繰り返すことで、感覚だけではなく、ユーザー行動をもとにLPを改善できるようになります。
まとめ
LPのA/Bテストとは、異なるパターンをユーザーへ表示し、CVRやCTAクリック率などを比較する改善方法です。
特に比較しやすいのが、
見出し・画像・CTA
の3つです。
ただし、重要なのは単にAとBを作ることではありません。
まず数字から問題を見つけ、原因を仮説として考え、その仮説を確認するためにテストします。
そして、
どちらが勝ったか
だけではなく、
なぜその結果になったのか
まで考えることが大切です。
LP改善は、
LPを作る → 広告を配信する → 数字を見る → 仮説を立てる → A/Bテストする → 改善する
という繰り返しです。
A/Bテストは、LPの完成形を探す作業というより、ユーザーの反応を確認しながら少しずつ成果につながる形へ近づけていく方法と考えると分かりやすいでしょう。

