Webサイトを見ていると、「特定商取引法に基づく表記」というページを見かけることがあります。
ECサイトだけでなく、オンライン講座、デジタルコンテンツ、会員サービスなどでも設置されています。
一方、ブログを運営していると、
「アフィリエイトブログにも必要なのか」
「プライバシーポリシーとは何が違うのか」
「今後、自分の商品を販売するなら何を書けばいいのか」
と疑問が出てきます。
今回は、特定商取引法に基づく表記が必要になる基本的なケースと、通信販売で確認しておきたい主な記載項目を整理します。
この記事で分かること
- 特定商取引法に基づく表記の役割
- どのようなWebサイトで必要になるのか
- 通信販売で表示する主な項目
- アフィリエイトブログとの違い
- 将来自分の商品を販売するときの考え方
特定商取引法に基づく表記とは?
特定商取引法は、訪問販売や通信販売など、消費者トラブルが起こりやすい取引についてルールを定めている法律です。
インターネット上で商品やサービスの申込みを受ける販売も、通信販売に該当する場合があります。
消費者庁は、通信販売を行う事業者に対して、販売価格、支払条件、商品の引渡時期、返品・解除条件、事業者情報などを広告に表示するよう定めています。
一般にWebサイトで「特定商取引法に基づく表記」としてまとめられているのは、こうした情報です。
どんな場合に必要になる?
基本的に考える必要があるのは、自分が販売業者・役務提供事業者として通信販売を行う場合です。
例えば、
- ECサイトで商品を販売する
- オンライン講座を販売する
- PDFやテンプレートなどのデジタル商品を販売する
- 有料会員サービスを提供する
- Web上でコンサルティングなどのサービスを申し込めるようにする
といったケースです。
インターネット上のLPなどでも、その表示を見て消費者が通信手段で申込みできるものは、特定商取引法上の「広告」に該当し、第11条の表示事項が必要になります。
通信販売で表示する主な項目
販売する商品や契約内容によって必要事項は変わりますが、主なものは次のとおりです。
販売価格・サービス料金
実際に取引する価格を表示します。送料やその他に購入者が負担する費用があれば、それも確認できるようにします。
支払時期・支払方法
いつ支払いが発生し、どのような方法で支払うのかを表示します。
商品引渡時期・サービス提供時期
発送時期だけでなく、オンラインサービスなら利用開始時期なども関係します。
申込み期間
期間限定販売など、申込み期限を設定する場合はその内容を表示します。返品・キャンセル・解約条件
返品できるか、期限はいつまでか、送料負担は誰か、サービス途中の解約方法などを分かりやすく表示します。
販売事業者の氏名・名称、住所、電話番号
個人事業者の場合は戸籍上の氏名または商業登記された商号が基本で、単なる屋号やサイト名だけでは足りません。法人がWebで広告する場合は、代表者または通信販売業務の責任者の氏名も必要です。
住所や電話番号は必ず公開しなければならない?
ここは少し注意が必要です。
原則として住所や電話番号などは表示事項ですが、消費者から請求があった場合に、必要事項を記載した書面や電子メールを遅滞なく提供することを広告上で明示し、実際に対応できる仕組みを整えている場合には、一部の表示事項を省略できる制度があります。
そのため「個人事業者なら住所を必ずWeb上へ全面公開しなければならない」と単純化するのも正確ではありません。
実際の販売方法に合わせて、消費者庁の最新Q&Aを確認する必要があります。
通信販売には一般的なクーリング・オフがない
通信販売について覚えておきたいのが、訪問販売などにある一般的なクーリング・オフ制度は設けられていないことです。
ただし、商品販売では返品についての特約が表示されていない場合、商品を受け取った日から8日以内であれば、一定条件のもとで契約解除・返品が可能になるルールがあります。返品特約を明確に表示している場合は、原則としてその特約が適用されます。
だからこそ、返品・キャンセル条件は曖昧にせず、購入前に分かる形で表示しておくことが重要です。
アフィリエイトブログにも必要?
一般的なアフィリエイトブログでは、商品やサービスの販売主体は広告主です。
ブログ運営者自身が購入者から代金を受け取り、商品を販売しているわけではありません。
そのため、アフィリエイトリンクを掲載しているだけで、自分自身が通信販売の販売業者になるとは限りません。
ただし、ブログ上で自分の教材、テンプレート、有料サービスなどを販売するようになれば状況は変わります。
また、特商法表記とは別に、アフィリエイトではPR表記、ASP規約、広告主の掲載条件なども確認する必要があります。
プライバシーポリシーとは役割が違う
特定商取引法に基づく表記とプライバシーポリシーは目的が異なります。
プライバシーポリシーは、個人情報、Cookie、アクセス解析などの取り扱いを説明するものです。
一方、特商法表記は、
誰が販売するのか
いくらで販売するのか
いつ提供するのか
返品・解約はどうなるのか
といった取引条件を示します。
ブログ運営では両方を同じ「法律ページ」としてまとめて考えがちですが、役割は分けて理解した方がよさそうです。
AI Business Labでは今後どう考えるか
現時点で情報発信やアフィリエイトを中心に運営するのであれば、特商法表記が必要かどうかは、実際に自分が何を販売しているかで判断することになります。
一方、将来的にAIテンプレート、ワークフロー、教材、オンラインサービスなどを直接販売するようになれば、通信販売として必要な表示を整える場面が出てきます。
そのとき慌ててページを作るのではなく、今のうちから、
販売価格
追加費用
支払条件
提供時期
キャンセル条件
販売者情報
を明確にする必要があると理解しておくことには意味があります。
まとめ
「特定商取引法に基づく表記」は、単にサイトのフッターへ置いておく形式的なページではありません。
通信販売を行う事業者が、販売者は誰なのか、いくらかかるのか、いつ提供されるのか、返品や解約はどうなるのかを消費者へ伝えるためのものです。
一般的なアフィリエイトブログで、自分自身が商品を販売していない場合まで一律に必要とは限りません。
しかし、自社商品、デジタル教材、オンライン講座などを販売するようになれば、通信販売のルールを確認する必要があります。
AI Business Labでも今後扱う事業が増えた場合には、単に「特商法ページを置く」のではなく、実際の販売方法に合わせて必要事項を正しく表示するという考え方で整備していきたいと思います。
※本記事は2026年9月時点の消費者庁の公開情報をもとに、特定商取引法の通信販売に関する一般的な内容を整理したものです。個別の販売方法によって必要な表示は異なるため、実際に販売を行う際は最新の公式情報を確認してください。

